着物リサイクル

着物



 うちの母方の祖父は徳島で呉服屋を営んでました。
早くに亡くなった為、私には祖父の記憶がありません。母や叔母は「お父さんはとても優しい人だったから、生きてたらあなた達をとっても可愛がってくれただろうね」と言います。
今はその呉服屋もなくなり、店の跡地は駐車場になっています。


 今朝、母親が「お父さんに買ってもらった着物を売りに行く」と言い出し、私は大慌て!うちの母親は呉服屋の娘なのに着物は全く着ない。なので、保管場所も知らないし、家にどんな着物があるかも知らなかった。
家にある着物と帯の初公開!

(私)「そんなん売るんやったら私が買うよ〜。」
(母)「絶対だめ」
(私)「欲しい人がいるかもしれんし、ハギレにしてもいいやん〜」
(母)「もう古いしダメ!それに前から決めてたことだから」

 普通、娘がおじいちゃんの思い出の品が欲しいと言えば、喜んでくれる筈ちゃうの?と思いながら、相当しつこく説得して、何とか一点だけもらえる事になった。(*^^)v
私は「おじいちゃんの思い出の品は置いておきたい」という強い気持ちがあったけど、母親の真意は「着物を着物として使ってもらえる人がいるなら、10円でも売って使って欲しい」と言う事だった。「家に保管しておくだけでは着物がかわいそう・・・」という事らしい。この決断はとっても固く、「着物1点に帯もつけてよ〜」という私の望みも敢え無く却下されました。


 夷川通りにある着物リサイクル店に着物と帯を持っていく。長年呉服に携わってきた感じの店員さん2名が着物を査定してくれる。汚れやサイズに対してはかなり厳しい。留袖の柄は額装して飾ったりするのが人気らしい。縮緬小紋は300円の値がついたけど、ギリギリのところで汚れが発見!買取不可で戻ってきた。
包みの中から”竹の柄の帯”が出てきた。「こんなん見てない〜」と思った瞬間、100円の査定でお店に持っていかれ本当に心残りっ!
 だいたい着物は1点が100円〜300円の査定。まあ金額ではなく、有効に使われるんだったら文句はないけど・・・。


 結局、最初に選んだ博多の帯と、汚れで戻ってきた縮緬小紋が私の物になりました。

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これだけ死守!